今日は海外就職(シンガポール就職)についてのお話。
こんな人向けの記事
●シンガポール就職を考えている人
●シンガポールで転職を考えている人
●シンガポールで就職していて、ビザ更新が近い人
シンガポール就職についての記事はこちらも参考にしてみてね!
MOM(Ministry of Manpower)から新しいお達し
シンガポールの労働力を管理している機関と言えばいいのかな、MOM。
そこが9月1日から新規外国人雇用に関する給与条件をさらに引き上げた。
シンガポールにある企業が外国人を採用するにあたり、ビザのカテゴリーが分けられていて日本人が取得するであろうビザは大きく分けて2つ。
Employment Pass(EP)とS Pass。
EPの取得は難易度が高く、ほとんどの場合大卒である程度の就業経験が求められる。
S Passは新卒でシンガポールに就職した人とかも取得しているようなビザ。
以下のMOMのソースを参照しながらまとめてみる。
まずはEPについて
EPはついこの間、2020年5月1日以降からの新規雇用者に対する給与の引き上げを行ったばかり。その時は最低給与をSGD3,900に引き上げたばかりだが、2020年9月1日以降からはそれがSGD 4,500に引き上げ。
既に最低給与がSGD 4,500に引き上げられていて、現在の日本円に換算すると約35万円。
これはあくまで最低の給与ラインなので、既に日本で経験のある人などを企業が採用するときには当然更に給与を積まないと採用できない。
そうなってくると問題は日系の人材紹介業者で日本人をシンガポール企業に紹介することで大きな利益を上げている会社や、日系企業で日本人を採用したいと思っている企業にとっては大きな痛手だ。
しかしそれだけでは終わらない。
シンガポールの金融業界に就職を希望している外国人は、2020年12月から更にSGD 5,000を最低給与(日本円で約39万円)とし、日本の銀行や保険会社からの駐在なども非常にハードルが高くなってくる。
続いてS-Pass
S-Passについても給与基準の引き上げは行われており、2020年1月から最低給与額はSGD 2,400(日本円で約18.5万円)となっている。
そしてMOMによると2020年10月からはSGD 100上がって、SGD 2,500(日本円で約19.5万円)まで引き上げ。
EP程引き上げ額が高くないので、S-Passカテゴリーの仕事にアプライする人はさほど問題ないかもしれないが、いつこの基準が劇的に引き上げられるかは不明なので常に注視していく必要がある。
これから起こりうること
シンガポール経済もコロナウイルスの影響で大打撃を受けており、僕の周りのシンガポール人でも職にあぶれてしまった人たちもいる。
シンガポール政府はこれからシンガポール人の雇用の確保と人材の育成をドライブさせるために、少しずつ外国人(特別スキルをもっていない外国人)に対する締め付けを行っていくはずだ。
既にシンガポールで就職している外国人でコロナ前にビザ更新できた人は、先1年2年程は滞在できるはずだが、それでも今後外国人の雇用を維持できるほど企業に余力があるか、そしてワークフロムホームが始まったことで一人一人の生産性や創造性の結果は顕著に表れているので、結果を残せない外国人は淘汰されていくはず。
これからシンガポール就職を考えている人も、現在シンガポールでと労働ビザを取得し働いている人も次回の更新はうまくいかない人が多く出てくるはずだ。
1人1人が危機感をもって、せっかく外に飛び出してきた日本人がこれからも海外で活躍できますように。
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